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クトゥルフ神話TRPGシナリオあれこれ

 今まで何度かセッションでKPをやったことがありますが、実は一度も既存シナリオを回したことがありません。曲りなりにも物書きであるが故の矜持とでもいいましょうか。あるいは単なる好奇心か。

個人的TRPGシナリオ作成ルール

 個人的に、シナリオを作成するに当たり決めているルールがあります。ルールというか、実際にセッションを行うにあたっての下準備に近いですが……

  1. ダイスの出目による分岐を最低四つは用意する
  2. 戦闘以外の盤面ではダイスを振らずともRP次第で解決可能になるよう設計する
  3. バッドエンドルート以外で排除不可能な敵対物を設定しないか、しても対抗手段を用意する

 『3』については、おそらくシナリオを作成される方の多くがそうしているとは思います。身内卓で鬼畜難易度に挑んでもらいたい場合は別ですが、おおよそ公開されているシナリオはクリア可能であることを前提にしているものでしょう。システムはユーザーの味方であり、敵であってはならない。私のシナリオ構築理論(というほど高尚なものではありませんが)の主軸はそこにあります。

 あるシナリオでは、開始前に『接近戦は是が非でも避けてくれ』と宣言しました。そのシナリオは物体Xを敵対生物として設定していました。話の内容的には『遊星からの物体X』をオマージュして、作中の登場人物である『R・J・マクレディ』が物体Xに関する手記を残したという設定を起こし、シナリオ中にヒントとしてセットしていました。

 また別のシナリオでは、単独行動を起こそうとするPCに対して『危険だから同行してくれ』と宣言しています。まあその宣言を無視して単独行動取ったので遠慮なくロストさせに行きましたが。最終的には生き残りはしたものの、不定の狂気をめでたく発症。やったぜ。

 またまた別の、キャンペーン中にやったシナリオにおいては、絶対に対峙する相手としてショゴスを用意しましたが、こちらに辿り着く前に対抗呪文の用意をしておきました。結果としてその呪文があらゆる意味で全員の考えのはるか斜め上をいってしまったのですがそれは後述。

 とどのつまりはやばい相手がいる場合はシステムとして明確に宣言することで、もしくはその前に対抗手段となりうるものを用意することでPC諸氏に注意を促すというわけです。そりゃこちらとしてもせっかく作ったシナリオ、最後までやってほしいですから。制限時間を設ける場合も、それに関する記述をシナリオ中に登場させてPCの行動を促したりします。

 『2』に関してはほぼ趣味です。私のシナリオでは、極論してしまえば戦闘と狂気判定以外の場面でダイスは必要ありません。PCのRP、あるいはそれまでに得た情報から組み立てられる推論、要は理論的な組み立てが得られればダイスなしで情報が開示されるようにしています。もちろん全部が全部、とまではいきませんが、少なくともクリアのために振るダイスの回数は最小限にとどめています。

 『1』についてですが、TRPGをやったことがある方、もしくは動画等でリプレイを見たことがある方はご存知でしょうが、ダイスのあらぶり方によってはどれだけ筋道を用意してもそこから逸れてしまうことは往々にしてあります。それによる被害を最小限にとどめるために、そして何よりその場でのアドリブでシナリオが破綻しないようにこのルールを設けました。

想定しておくべき想定外

 この点で手を抜いた結果が、先述の『全員の考えのはるか斜め上をいってしまった』事案。その呪文は一撃でショゴスを対処できる代わりに、失敗した際は大きなリスクを伴うものでした。ぶっちゃけてしまえばその場に居合わせたPC、NPCを問わず全員ロスト確定なもの。ただしその分、失敗のリスクを減らすために『成功値はこめた魔力の値で変動する』としていました。平均的な魔力があればほぼ確定成功になる程度には。

 ちなみに、私は自卓においてクリティカルとファンブルどちらも採用しています。ダイスを振らなくてもクリア可能としているのにこれを設定することに対して矛盾を感じないではないですが、そのほうが面白いし←

 ……お気づきの方もいらっしゃるでしょう。きっとあのときのダイスにはニャル様が潜んでいたに違いない。まさか自分のシナリオで見る羽目になるとは思わなかった。どうしようもない大失敗、『00』を。

 あのときは流石に「KPちょっと対策考えるから時間頂戴」と言いましたが、あれは今でも自卓随一の想定外です。別段そこでロストさせてしまってもよかったのですが、何人かで輪番でKPをやっているキャンペーンメンバーをこんな形でロストさせたくなかったのと、クリアまであと一歩のところまで来ていたので、多少強引に解決しました。

KP「どういうわけか魔術は発動しませんでしたー!」
PC「お、おう」
KP「もう一回使ってもかまいません。ただし今度ファンブル出したらロストな」

 なお、さっきちらりと申しましたが、こちらの卓では私がKPをやらないときもあります。PC側の私のキャラは片眼鏡かけた胡散臭い男ですが、死にそうなのになかなか死にません。というか、あの卓は他のメンバーがセルフ発狂してるんじゃないかというくらい強い。もうひとつ参加している、というかこちらはほぼ主催ですが、そちらの卓では皆が皆ほぼほぼ一般人の範疇に納まっている分なおそれが際立つ。まあそちらの卓でも敵対生物を武道なしの蹴りで粉砕する古書店員がいましたが。

おまけ:実セッションにおけるアクシデント

 ではでは。最後にこれまで参加した卓でのアクシデントなどをば。

KP「大学前に到着しました。さてどうしますか?」
PC「じゃあ壁を登ります」
KP「……は?」
PC「(コロコロ……)登攀成功です」
KP「いや門から入れよ」

KP「ドアには鍵がかかっています。どうしますか?」
PC1「蹴り破ります」
KP「ではダイスを」
PC1「(コロコロ……)あ」
KP「ファンブルかぁ……じゃあ足首捻挫」
PC1「アシクビヲクジキマシター!!」
PC2「やれやれ……じゃあ蹴ります。(コロコロ……)お、おう」
KP「……捻挫で」
PC2「アシクビヲクジキマシター!!」
KP「お前らどうしてくれようか」

※同じシナリオを別の卓でも使ったところ、同じ場所で足首くじくPCが現れました。呪われているのか

KP「目を開けると、あなたの目の前には件の人形が覆いかぶさっていました。そしてこう言っています。『捨テナイデ』と」
PC「じゃあ話しかけます」
KP「このような非現t……え?」
PC「話しかけます」
KP「いやSANチェックを」
PC「大丈夫ですよー。私はあなたを捨てたりしませんからー」
KP「聞けよ」

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